あずまんが大王とは?

あずまきよひこ氏電撃大王にて連載中の4コマ漫画。
現在単行本2巻まで発刊中。

ただし4コマ漫画の形態をとっているものの、古典的「起承転結」のパターンにはなっておらず、
月単位でおおまかなストーリーになっていたりする。
オチが無いなーと思ってみてると、表題がオチになっていたりすることや、
起承転結の起になっていたりすることもあるので、表題も含めて味わいましょう。

4コマ形式についてはコマ割が面倒なので4コマにしているという見方もあり。
唐突に話を始められ、同様に唐突に話を終わらせてもいいというメリットもある。

絵はアニメ絵っぽく抽象度は高いが、
あずま氏の特徴として、
困った顔や、中途半端な顔の描写が異様に上手いということがあげられる。

普通(同人等で)イラストを書いたりする人はデフォルト笑顔なので、笑顔が上手い人は多いのだが、
そればっかり描くもんで、怒った顔や、悲しい顔、困惑している顔がかけない、もしくは下手な場合が多い。
だが、あずま氏の場合、どちらかというと困り顔のキャラのほうが魅力的なことがある。

とくに無口な榊の心理状態を描写するには表情しかないわけで
「ひとり」(1巻p10)の最後のコマや、 「うさぎくらぶ」(1巻p19) の最後のコマとか
「へたでも」3コマめ(大王4月号収録)
など、絶品が多い。

ほかにも、よみが人を馬鹿にするときの表情とか、
(「あたまをさげろ」3コマめ 「青3号」(1コマめ) 「うきよみ」(大王2月号収録) など)

ゆかり先生に羽交い絞めにされてちょっと困った表情のちよちゃん(?月号の表紙?)など
並みの画力ではかけない表情が多い。

ただし、絵に関しては気になっていることもあって、

1巻のころは
目にトーン(拡大したときにハイライトは二つ)
髪にはキューティクル(天使のわっか)
ちよちゃんのおさげの先がいくつかに割れていた
など、あずま氏は結構丁寧に絵を作っていたと思うのだが、

それが1巻の後半ころからちよちゃんのおさげの先が二つに割れない
単なるレインドロップ型になるなど作画工程の簡略化が見られ始める。

2巻 になると髪のハイライトが無くなるなどの変化があらわれる。
(この記述まちがい。 2巻はまだ髪のハイライトとキューティクルはあります。
 現在連載中の3巻相当分からなくなるようです。 ただ2巻は黒目がちになると思う。)
作者も単行本の区切りになるところで作風を変えたとどこかに書いていた気がする。

そして現在 、コミック大王の連載を見ていると、目が黒目にハイライトのみになってしまい、
かなりの拡大した絵でも目の中にトーンが入ることがまれになっている。

かつて(現在でも時たま)友人のトーン貼りのアシスタントをやっていた時に、
最初のころは髪の毛のつやとか、目に入れるトーンとかこんな細かいことやっても効果ないじゃん?
とか思っていたが、現在のあずまんが大王の絵の変遷を見ると
髪のキューティクルや、目のトーンは確実に効果があったんだなと思う。

言葉は悪いが現在の絵は時間短縮のための手抜きに思えてしまうのだ。
(それでも表情豊かに描けるところはすばらしいのだが。)
まあ、他人の作品だし文句は言えないのだが、ぜひとも1巻最初のころの
作画風に戻ってほしいものだ。

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